フィレンツェから南へ68㎞、トスカーナ州でフィレンツェと並ぶ中心都市シエナは中世に金融業で栄えた有力都市国家であり、13世紀から14世紀にかけて最盛期を迎えました。トスカーナ地方の覇権をフィレンツェと競い、またその経済力を背景として、ルネッサンス期には芸術の中心地のひとつでした。現在でも中世の姿をとどめる旧市街はシエナ歴史地区として世界遺産に登録され、その歴史地区の中心部扇状のカンポ広場前にプッブリコ宮殿があります。挙式は中世シエナの独立と経済力を象徴し、1310年に建造された優美なゴシック建築のこの宮殿内『婚姻の間』で行われます。内部はシエナをはじめとする多くの巨匠による貴重なフレスコ画・調度品が展示されており、思わずため息の出るような美しさです。挙式を挙げるカップルのみ特別に内部での写真撮影が許可されています。